シネマハウス大塚:特選企画 VOL.02
「撮影監督篠田昇十五回忌ー日本映画を変えた光と影の錬金術」
[開催日]
6月15日(金)、16日(土)、17日(日)、22日(金)、23日(土)、24日(日)21世紀に入り、映画はフィルムからデジタルへと大きな変化を迎えました。
その中で撮影監督として新しい日本映画を支えた人物がいます。
従来の映画では考えられなかった、現像方法、レンズの開発、縦横無尽に動く撮影クレーンの改造、逆光にこだわった画面造形・・・まるでカメラというオモチャで遊ぶように自由奔放に映像世界を創り上げた男、それが篠田昇です。
80年代の新進監督、相米慎二、山川直人、井筒和幸を支え、90年代には岩井俊二と出会います。
岩井俊二のリリシズム溢れる映像は篠田昇が創り上げたといっていいでしょう。
しかし、篠田昇は2004年6月に病に倒れ、帰らぬ人となりました。
15回忌を迎えたいま、撮影監督篠田昇の功績を振り返ります。
映画を志す人はもちろん、彼の創り上げた映像を堪能したい方、必見の特集です。
[上映作品]
『ラブホテル』
1985年/日本/88分/日活作品
監督:相米慎二 脚本:石井隆
出演:速水典子/寺田農
相米監督のワンシーンワンカット演出に驚異的なカメラワークで応えた篠田昇劇場映画デビュー作。
『BeRLiN』
1995年/日本/106分/ケイエスエス作品
監督・脚本:利重剛
出演:中谷美紀/永瀬正敏
モノクロとカラーの見事なコラージュ。光と影の魔術早くも発揮。中谷美紀19歳の初々しさ光る主演第一作。
『四月物語』
1998年/日本/80分/ロックウェルアイズ作品
監督・脚本:岩井俊二 照明:中村裕樹
出演:松たか子/田辺誠一
松たか子主演第一作。画面を飾る桜の花びら、そして雨。自然をフィルターのように使う篠田ワールド全開。
『リリイ・シュシュのすべて』
2001年/日本/146分/ロックウェルアイズ作品
監督・脚本:岩井俊二 音楽:小林武史
出演:市原隼人/忍成修吾/伊藤歩/蒼井優
日本で初めて映画撮影用ビデオカメラHD24Pで撮影された作品。G・ルーカスの提案を、篠田とSONYで開発。ビデオなのに、フィルムの質感を出す魔術。
『花とアリス』
2004年/日本/135分/ロックウェルアイズ作品
監督・脚本:岩井俊二 音楽:岩井俊二
出演:鈴木杏/蒼井優/郭智博
空、雨、海、田園。これぞ篠田ワールドの集大成。柔らかな光の中で、鈴木杏と蒼井優の魅力が瑞々しく描かれる。
『ショートケイクス+メイキング』
2006年/日本/43分/ブック株式会社作品
監督:長澤雅彦
出演:相武紗季
篠田昇死去後に撮影され完成したショートフィルム。篠田が開発した小型クレーンで狭い室内を撮影。メイキング映像で篠田式撮影法を紹介する。相武紗季のコメント付き。
[トークゲスト]
コーディネーター長澤雅彦(プロデューサー・映画監督)
15日 行定勲(映画監督)/16日 川上晧市(撮影監督)/山口秀矢(TVプロデューサー)/17日 青山真治(映画監督・作家)/中村裕樹(照明技師)/22日 利重剛(俳優。映画監督)/23日 松原弘志(TVディレクター)/24日 永田琴(映画監督)
*敬称略
[上映スケジュール]
6月15日(金)11時 『四月物語』
13時半『BeRLiN』
18時半『ラブホテル』+トーク*ゲスト行定勲
6月16日(土)
11時 『ラブホテル』
13時半『ショートケイクス』
17時 『四月物語』+トーク*ゲスト川上晧市/山口秀矢
6月17日(日)
12時半『花とアリス』+トーク*ゲスト青山真治/中村裕樹
16時半『リリイ・シュシュのすべて』
6月22日(金)
11時 『ショートケイクス』
13時半『四月物語』
18時半『BeRLiN』+トーク*ゲスト利重剛
6月23日(土)
11時 『BeRLiN』
13時半『ラブホテル』
17時 『ショートケイクス』+トーク*ゲスト松原弘志
6月24日(日)
12時半『リリイ・シュシュのすべて』+トーク*ゲスト永田琴
16時半『花とアリス』
[入場料金]
通常回=1,000円(税込)/トーク回=1,500円(税込)6月15日午前10時より全回分のチケットを販売します。チケットの番号順の入場・各回入替・定員制。座席数に限りがございますのでご注意ください。
四月物語
花とアリス
リリイシュシュのすべて